アキエノート

アルパカとねこすけとハムスターと犬です。

大学編入を2回した私が、編入のために小論文を120枚書いたので看護大学の小論文攻略と題材の一例を紹介する!

大学編入試験に小論文を課す大学は多い。

編入試験の主な試験科目

大学編入試験の試験科目は「専門試験」「英語」「小論文」「面接」の4本柱が多いです。
心理・経済学・社会学・理工系などは、大学によっては「編入したいなら概論くらい分かるよね」というスタンスで出題されます。なので、小論文ではなく「学科試験」を課す、もしくは両方ある大学もあります。

看護大学の小論文は専門知識はいらない

大学編入はこれで2度目になりますが、卒業した心理畑な大学も小論文がありました。 「他の大学(学部)からわざわざうちの大学に入学したいなら、独学で少しは勉強してるよね?」という感じで出題されました。編入学試験のスタンスはだいたいどの大学でも同じです。

看護大学の違うところは「看護の勉強は大学に入学しないとできないから、その他を見させてね」という感じなところです。医療系は専門性が高いため、看護大や看護専門学校からの編入ではない限り「学科試験」はほとんどありません。
例えば、日本赤十字大学や筑波大学が募集しているのは「看護学生」「看護国家資格取得者」なので、小論文や学科試験にガッツリ看護の内容が入ってきます。一方、北里大学や聖路加国際大学は「学士を持ってる人」や「社会人」を対象としているため、どこの学部在学・卒業などは関係ないので、小論文も「医療者になる心構え、考え方を問う」という風になっています。

出やすい題材は医療系個人系社会系の3つ!

看護大学の編入試験は、「まあ、大学生なら知ってるよね」というような、最低限の一般常識があることが前提という課題を出すところがほとんどです。基礎的なところだと、例えば「高齢化社会」と「高齢社会」の区別がついているか、書き分けられるかなど…(ここで、今の日本はどちらになるかパッと出てこないと勝負に負けてしまいます)。

先に書いたように、これから医療の道に進む受験生なので、最初から専門的なことは聞かれません。大学側が見ているのは、「こういう題材を投げたら、どう返ってくるかな」ということと「返ってきたものは終始一貫してるかな」というところです。
「高齢者」という題材を投げたとき「高齢者は一定年齢に達したら社会から除外する」というようなことを終始一貫して主張しても、「それはどうかな…」と思われると思いますが、極論「主張と結論の一致とそれに関する根拠・具体例を提げていればOK」なのです。サイコパスな内容でも、主張と結論が一致していて、根拠と具体例で肉付けされていれば小論文としては正しい形です。(内容の好き嫌いはあるとしても)

とはいえ、何となく投げられた題材に対しての「答え方」のテンプレートはあります。当たり障りがない、もしくは誰でも具体例さえ挙げられれば答えられる「答え方」です。その答えに肉付けできる「具体例」をいかにストックできるかが、小論文の勝負所です。

「具体例」のストックは根拠に説得力を持たせるためにも必要な作業です。私は、一つの題材で具体例を最低でも2つは書き出して、小論文自体も2通り書いてました。その上で、「どっちが本番で書きやすいか」という精査をしていたので、本番で押さえていなかった題材が来ても問題なく、書き方を変えることで小論文を書き切ることができました。

小論文の練習は、「どんなときも型通りに文章を書く練習」と「ネタをいくつストックできるか」が重要だと思います。

ネタ出しに役立った本

新訂 キラリ看護

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看護の力 (岩波新書)

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看護の時代 看護が変わる 医療が変わる

看護の時代 看護が変わる 医療が変わる

「平穏死」のすすめ 口から食べられなくなったらどうしますか (講談社文庫)

「平穏死」のすすめ 口から食べられなくなったらどうしますか (講談社文庫)

人生論ノート

人生論ノート

私が書いた題材の一例

受験をするときに、「看護・医療系小論文の題材探し」には結構苦労しました。大学の過去問から引っ張ってきたり、新聞を読んだり…予備校の先生に課題を出してもらったり…。
その題材の一部を残しておきます。解答は気が向いたときにnoteにまとめたいと思います。

医療系の題材

鉄板ネタです。この題材はある程度、主張(答え方)が決まっています。
医療系の題材の場合は図やグラフの読み取り、課題文型の可能性もあるので網羅的に練習した方が安全だと思います。

  • 患者の声を聴くということ

  • 高齢社会について

  • 高齢社会と在宅医療について

  • 高齢者の生き方

  • 遺伝子検査ビジネスについて

  • 糖尿病検査と健康診断について

  • 喫煙者率の低下

  • ホリスティック医学の提唱と現代医学の限界について

個人的な題材

基本的には「いい・わるい」はない題材で、個人の意見を聞いています。ただ、その意見が小論文の初めから終わりまで終始一貫しているかを見られているので、「こーいう題材が来たら、こー答えよ」という考えを持っておく必要があります。

  • 職業を選び直すことについて

  • 真剣に「叱られる」とは

  • 「教えられて」学ぶことと「発見して」学ぶことの違い

  • 精神と肉体の統合について

  • 人間らしく生きていく

社会的な題材

看護大学かどうかに関わらず、社会的な題材を出す大学は多いです。そういう大学は、専門科目の試験がなかったりします。社会問題に関心があるか、自分なりの考えを持っているかが問われます。

  • 相対的貧困を認識する

  • 個人の脆弱さと社会の強靭性について

  • ネット普及とコミュニケーションの低下

  • 道具としてのインターネット

  • 現代の言語の問題

  • 基礎科学の発展について

  • グローバリゼーション(国際化)

  • ボランティアについて

  • 二次的自然をどう守るか

  • 地方創生

  • 今後目指すべき文明のあり方について

  • 日本人の行動の根拠

  • 芸能の学校教育での教授・習得の意義と限界

  • スポーツとナショナリズムの関係

  • ジェンダーについて

  • アファーマティブ・アクションについて

小論文の練習はとにかく書くこと

小論文を型通り書けるようになったら、あとは主張や根拠・具体例のストックをする作業になりますが、一番重要なのは「小論文の形でストックすること」です。私はこれをやっていたので書いた小論文が約120枚になりました。今もとってある小論文の紙の束を見ても「よくやったな」と思いますが「小論文の形でストックする」ことが結果的にインプット・アウトプットの両方に繋がっています。
具体例を箇条書きでたくさん書いたとしても、いざ小論文の形にできないとそれはただの「アイディア」で終わってしまいますが、小論文の形でたくさん書けば「小論文のネタ」になります。しかも、答え方のテンプレートがある題材であれば、答え方の暗記にもなります。
それから、書けば書くほど紙なので枚数が増えます。すると、「これだけ書いたんだから、何がきてもどーにかなる!」と自信がつきます。これは1度目の受験で小論文をあまり書かなかったときに比べると、段違いになります。達成感と自信を持って受験できるのは、本番でも落ち着いて面接や他の科目に集中できると思います。

大学編入を目指す人、小論文を勉強する人の参考になれば幸いです。