津村記久子の「ワーカーズ・ダイジェスト」を読みました。
苗字、誕生日、年齢が一緒の男女の、それぞれの生活について書かれた本。 二人の接点は本当に点しかなく、たんたんと毎日が進んで行きます。
男女の社会人が出てくるので、こんな感じかーと社会人気分を味わってみたい人におすすめ。
- 作者: 津村記久子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2014/06/25
- メディア: 文庫
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「ワーカーズ・ダイジェスト」の題名の通り働く人の要約、つまり働く人の一日を書いてる本でした。
苗字、誕生日、年齢が一緒の男女がたまたま打ち合わせで顔を合わせたときに、共通点を見つけるものの、そこでの接点は線にはならずに終わってしまいます。
そこからは、別れた男女の仕事風景がたんたんと進んで行きます。 本当に紙一重くらいの接点しかありません。 男性は日々のクレーマー対応について、女性は会社内の女のどろどろについて。 悪戦苦闘していきます。
そんな二人ですが、最終的に二人はヒョンなところで再開します。 恋愛に発展する気配なく、「あぁ、その節はどうも」「いえいえ、あのときは…」という感じで、再開し、そこで話は終わります。
大阪、梅田周辺が舞台のお話でグランビア(?)が出来て間もない頃に書かれた本なので、大阪駅のあの辺に行ったことがある人には臨場感を持って読めると思います。
もう1つの「オノデラさん〜」のお話は短編でしたが、面白かったです。 ベテラン技術者のオノデラさんが会社から消える?!なぜ?どうして?を追求する二人の男性と一人の女性の物語。 オチまで読むとおぉーーっとなります。
この本は、まさしく「仕事小説」です。 仕事にまみれてます。
仕事した気分になりたい方はぜひ!