森絵都の「風に舞い上がるビニールシート」を読みました。 何かに頑張り、奮闘する人を描いた6編です。
- 作者: 森絵都
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/04/10
- メディア: 文庫
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本作は、6編からなります。 秘書として奔走する女性の話。 ペットボランティアの資金工面のためにスナックで働く女性。 レポートの神の話。 仏像師から仏像修復師になった男性の話。 クレーム対応をするために若者に振り回される男性の話。 夫をなくした妻の話。
どれを取っても主人公達の奮闘、どうやってこの状況を乗り切るか、自分を理解させるかという気持ちが伝わってきます。
特に気に入ってるのは「守護神」と「ジェネレーションX」。 前者はこんな不思議な人いるよね、でも最終的に自分の力で物事を為すべきだよねという気持ちになります。 後者は今の若者にはついていけない!と思ってるおっさんが、最後は若者と打ち解けようとするところがいいオチになってます。
森絵都にしては、大人な内容かな?と第6編を読んで思いましたが、どこか感情移入できる主人公達のことがきっと好きになると思います。