堀井拓馬の「なまづま」を読みました。

- 作者: 堀井拓馬
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/10/25
- メディア: 文庫
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本格的なホラー(?)小説を読むのは初めてでしたが、「こっ、こええええ!!!」というよりも、もっとねっとりとした不快感を残す怖さでした。
しかし、一方でこれでもかというほどの愛が語られてます。 愛し過ぎて、愛し過ぎてというのがすごく伝わってきました。
「レビュー:なまづま」を読みました
妻を亡くした夫が、そこいら中にいるヌメリヒトモドキを使って、自分の妻を生き返らせようとする話です。
夫はだんだんとヌメリヒトモドキの方を愛すようになりますが、途中でヌメリヒトモドキの妻をヌメリヒトモドキの女王の元に帰さないようなります。 どんどん妻が妻に似てきてしまうからでしょうか。
生前の妻をヌメリヒトモドキを使って生き返らせようとしていたのに、いつの間にかヌメリヒトモドキに恋をしてしまって、それ以上の変化が怖かったのか。
ヌメリヒトモドキが想像を絶する悪臭と味がするようですが、そんなものが街中を徘徊しているのはホラーです。
でも、人格を持ち合わせ、話すこともできる個体もいるので、案外ヌメリヒトモドキは人を鏡に映したようなものなのかもしれないです。
ぬめぬめ〜とした愛の形を体験したい方におすすめ。
余談ですが、表紙が怖いと思いました…私にはカバー必須です…。
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