湊かなえの「贖罪」を読みました。
- 作者: 湊かなえ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2012/06/06
- メディア: 文庫
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4人の少女たちと殺された女の子。 その母親が、償うか犯人を見つけてこいと無茶なことを言う。 4人の少女はそれぞれが自分の罪を償おうとする話。
結構、ドロついてて面白かったです。
湊かなえ好きの人、少女たちの贖罪が気になる方は是非。
友達が性的暴行を受けて死んだところから事件とそのとき一緒に遊んでいた4人の少女の運命が動いて行きます。
肝心なのは、なんだかんだでみんな人を殺してしまうところ。 犯人を知ってたけど、他人を殺してしまった人。 犯人を見つけたけど、他人を殺してしまう人。 などなど、殺し方などなどは様々。 共通するのは、殺すことが贖罪ではないのに結局他人を死なせてしまう連鎖が続いたことです。
被害者の母親がヒステリックすぎて、「こんな母親のためになんかしてやろうとは思えない……」とは思いました。 「線香すらあげにこない!」って怒るけれど、そりゃ鬼婆がヒステリックに「罪を償うか、犯人を見つけないと殺すぞ!!!!」くらいショッキングやことを言えば顔を合わせたくないと思う。
被害者の母親は我に返ってみたら、人がどんどん死んでいくのが怖くなって行くが、自分で蒔いた種だろう…と言う気も。
元はと言えば、殺された少女の実父が殺さなきゃこんなことにはならないんですが…それでは話がすすまないので…。
ところで、実父が実の娘をレイプして殺すというのは、義理の父が後妻の子どもレイプするのは同じ心境なのかなぁ?とか違うことを考えてしまいました。
途中で出てくる、義理の父が後妻が自分に触れない代わりに我が子を犯すことを許すとは…鬼の所業以上だなぁ……と思いました。
でも、こういうドロっとした話が好きなので、湊かなえ2作品目にして取り憑かれたようです。
女の子がたくさん出てくる小説を読みたい方はぜひ。